治験に参加する際の倍率で知っておきたい6つの事
治験に参加する際、気になるポイントの1つに「倍率」があると思います。「なんで落ちたんだろう‥」と原因が具体的に分からないという方も多いと思います。今回のブログでは、いくつかの切り口から、この倍率についての情報をお伝えしたいと思います。
以下、治験に参加する際の倍率についての6つの事を参考に倍率についての理解を深めてみて下さい。
01.倍率の倍率の幅
02.治験の実施期間
03.治験期間
04.治験の募集条件
05.治験を受ける際の健康状態
06.治験を実施する場所
01.治験の倍率の幅
治験の条件や実施時期などにより倍率は変動するため一概には言えないのですが、人気の有り無しによる倍率は、大体次のような数字になるかと思います。
・一般的な治験(○泊2回の短期の試験):約2倍
・人気の治験(中長期の試験):約2~3倍
・大人気の治験(長期試験、特殊試験等):約3倍~それ以上
参加倍率に影響する事柄について、次のようなものがあります。一例ですが、ご参考にしてみてください。
02.治験の実施時期
大学・専門学校などの長期休暇の時期は、学生の治験参加者が増えるため、倍率の上昇が予想されます。また、GW(ゴールデンウィーク)や年末年始といった時期も、参加希望者が増加します。
03.治験期間
2泊×2回程度の治験(ほとんどがジェネリック等の後発医薬品の同等性をみるものです )は、短期ということもあり、募集人数以上の参加者が集まる傾向があります。
それでは、大変に高い競争率になるのかといえばそうではなく、倍率は2倍程度で、比較的受かりやすいものです。初めての方でも参加しやすいと言えるでしょう。
一方で、数日〜数週間を要する中長期的な治験は、予定を空けられる人がそれほど多くなく、またキャンセル数も増える為、募集人数を多めに設定する必要があり、倍率が上がる傾向にあります。
04.治験の募集条件
薬の種類をはじめ、年齢・性別・持病の有無などの様々な募集条件によって倍率が変わるため、ご自身の状況と合っている応募条件の試験を選ぶことが、参加のしやすさにつながります。
05.治験を受ける際の健康状態
治験の募集条件で多く見受けられるのは「健康な方」を対象としたものです。そのため、事前検査で合格となるように健康でいることが参加への近道でしょう。
結果、健康データ範囲外で「血糖値が高い」「血圧が高い」「中性脂肪が高い」といった状態であっても、各疾患データ内の試験であれば募集条件と合致していることがありますので、その治験が倍率突破しやすいものであるかどうか、直近の健診データと照らし合わせて確認することが大切と言えます。
06.治験を実施する場所
条件に合いそうな治験があっても、実施場所が遠すぎる場合には参加は難しいでしょう。
※大まかな目安として、在来線で片道2時間程度(九州除く)
当メディカルベースメントでは、治験情報を都県別に掲載しておりますので、お住いの地域で実施される治験にどんなものがあるのかという情報を簡単に調べられます。是非チェックして頂き、お近くの治験情報を見つけてみてください。
まとめ
健康な方を対象とした試験の健診で脱落した場合でも肩を落とす事はありません。たまたま自分より健康な方が集まってしまった可能性が高いですし、当然投薬をしていないので、すぐ次の試験にエントリーする事ができます。
もし、生活習慣病データで脱落した場合は、上記通り2相3相の治療改善試験にエントリーできる可能性があり、重篤な病気が見つかった場合は早期発見早期治療につながります。
ご自身が希望する治験の参加条件に加えて、実施時期などについても細かくチェックされると、どれくらいの倍率になりそうなのか、早めに応募しておいた方が良いのか、といった傾向と対策を考える一助になるのではないでしょうか。
コメント